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最近読んだ本で素晴らしかったものを紹介します。
40代ともなると、時代の最先端からは遅れがち…若者に流行っているものがまるで分らない。
時代の変化も急速で、これからどうなるのか予想できない。
少子高齢化など暗い話題ばかり。
明るい将来展望などできない…そんなあなたが読むべき本です!
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お金2.0 新しい経済のルールと生き方
これからの経済がどうなっていくのか、わかりやすい文体で簡潔に書かれた本です。
ものすごく売れているようで、個人的には現代人の必読書です。
なぜなら、次の世界がどうなるのか、生き方の概念がどう変化していくか、たくさんのヒントをもらえるからです。
私なりに特に印象に残った点は以下のものです。
・テクノロジーの進歩によって、お金は仮想通貨やポイントなど国境のないものになり、収入の方法も個人が複数持つのが普通になる。
・持続的に成長する組織や経済圏などは「自然」に近い。
・世界は「中央集権化」から「分散化」へ = 国家から個人へ
・これまで価値はあったけどお金に結びつかなかったものが収入源になる = 資本主義から価値主義へ
うまく要点になりませんが、本を読んだほうが早いですw
お金2.0の価値主義とは
価値主義というのは、お金(資本)が最も価値を持っている現代の資本主義とは違い、個人個人の感じる価値自体に重きをもつものです。
これまではお金にならなかった価値が、これからの社会ではお金にすることができるようになっていきます。
現在は、価値があるとみなされていても、収入に結びつかないものは山のようにあります。
例えば、重いベビーカーと赤ちゃんを抱えて、駅で苦労しているお母さんの荷物をいっしょに持ってあげる、というようなことです。
しかしそれらの活動がお金に結びつくとしたらどうでしょう。
今のお金主体の価値観はひっくり返り、価値が主体の世界になります。
お金を稼ぐことは重要ではなくなり、価値を上げることが重要になってきます。
いかに自分の価値を上げるかが教育の重要点にもなるでしょう。
今の社会に比べてずいぶん希望が持てそうですね。
複数の収入源をもち、それぞれ別の通貨を使うというのも、現在そうなってきています。
アマゾンポイントやDポイント、ビットコイン、メルカリなど実質的な物々交換、またユーチューバー、ブロガーなど会社に関係なく複数に収入を得る人などなど。
会社などに縛られずに自由に自分の価値をあげ、それによって収入を得る世界です。
それが社会の多数を占めるようになっていきます。
お金2.0 5つのチェック項目で何でもチェックできる
上記の
・持続的に成長する組織や経済圏などは「自然」に近い。
には5つの項目があります。
①インセンティブ 報酬が明確である
②リアルタイム 時間によって変化する
③不確実性 運と実力の両方の要素がある
④ヒエラルキー 秩序の可視化
⑤コミュニケーション 参加者が交流する場がある
この5項目をそなえているものが、自然に近い成長する組織や経済圏などです。
この5項目は、どんなものにも当てはめて考えられます。
会社やグループのみならず、仮想通貨、アプリ、ゲーム、SNS、これから作ろうとするサービスなどが、本当に成長できるものかチェックできます。
驚くほど実践的なチェック項目です。
私も、今所属している会社に足りないのはどの点なのか、どうすれば自分の不満がなくなるのか、もやもやしていた部分があっさり氷解しました。
お金2.0の分散化
中央集権から分散へ。現在ひとつの組織が担っている役割が、どんどん一般の組織や個人に分散していきます。
たとえば、前世紀までは、ニュースなどの情報は新聞やテレビを見ないと一般人には取得できませんでした。
現在はインターネットがあり、事件が起こると、目撃者や当事者が直接情報をアップし、それを直接受け取ることができます。
間を仲介する、中央集権的な組織が必要なくなり、個人に分散化しているのです。
国家が役割を担っていた、福祉など税金を集めて行う事業も、現在は大会社が同じ役割を担うようになってきています。
国家と国家という区切りも、現在では大した意味を持たなくなっています。
国家に守られなくても、個人が直接国家を超えて、やはり個人である相手とやりとりできるからです。
お金2.0 まとめ
お金2.0を読んでから、最近のニュースを見ていると、理解できることが多くなりました。
例えば、このニュース↓
情報格差をなくし(情報の分散化)、収入はトークンの発行益のみ(お金の分散化)という、お金2.0の申し子のような企画です。
いろいろな分野でこうした分散化が進んでいくのですね。
逆に言えば、これまで国家や組織や会社に(やってもらっていた)ことは個人が自分でやるようになる、個人の責任や存在感がすごく上がることになります。
古いアタマではこうした時代の急激な変化に遅れてしまいますね。
お金2.0時代を生き抜くための本
自分のアタマで考えよう ちきりん
マーケット感覚を身につけよう ちきりん
自分の時間を取り戻そう ちきりん
上記のお金2.0時代では、個人の能力(情報収集能力、価値を与えられる力など)が非常に重要になってきます。
この3冊は、個人の力をアグレッシブに高める力3つについて書かれています。
有名ブロガーちきりんさんの本です。
発売順にならんでいて、上から読むのがおすすめですが、後になるにしたがって面白さが増すので、3冊のうち1冊だけど言われたら、
「自分の時間を取り戻そう」を推します。
・自分で考える
・マーケット感覚
・生産性を上げる
この3つは、今現在足りなくて、次の時代に必須な感覚です。
自分のアタマで考えよう
目次から要点を抜粋しました。
・知識と思考は別物
・決めるプロセスを決めておくのが重要
・なぜ?だから何?と調べればわかることでも考えるのが重要
・モレを出さずに考える
・縦横に比べる
・判断基準は少なく
・レベルをそろえる
・自分の判断基準(フィルター)を見つける
・データはサマリーを信用せずトコトン追い詰める
・便利な階段グラフ
・知識は思考の棚に整理する
特に私の印象に残ったことは
考える=アウトプットすること
です。「アウトプットがないと考えたということにはならない」というのは、なるほどと思いました。
私も、本を読んで、「あー面白かった」と思うだけで、その知識を生かさないことが多いです。
ただ知ってるだけでは何の役にも立たないですね。
それによって「だからなんなのか、そしてどうするのか」実際に決める、行動することが重要です。
また、図やグラフの重要性についても書かれています。
マーケット感覚を身につけよう
マーケット感覚(市場原理)を身に付ける本です。
お金2.0に書かれていた、価値を見つけるという部分ですね。
これからは、市場原理も分散化していきます。自分の売りは何なのか、求められている価値は何なのか、個人が分かっていなければいけません。
本では、いろんな例がわかりやすく出てきます。
婚活に失敗し続けている20代イケメン(低収入)の選んだ市場は、最も彼に向いていない市場(結婚情報サービス)でした。彼の強味を生かした勝てる市場は、合コン市場であるにもかかわらず。
最も心に刺さった一文はこれです
どんな分野であれ10年も働いたら、「自分には売れるモノなど何もない」なんてことはありえません。もしそう感じるのだとしたら、その人に足りないのは「価値ある能力」ではなく、「価値ある能力に、気がつく能力」です。価値を価値と認識する能力を欠いたままでは、いくら大量の金塊を手に入れても、不安が消える日は永久にやってこないでしょう。
具体的な方法というより、マーケット感覚がいかに重要なものかがよくわかる本です。
自分の時間を取り戻そう
ずばり生産性の重要さについて書かれた本です。
何でもかんでも完璧にやろうとして、大量の仕事や家事を抱えて、溺れそうになっていませんか?
生産性の低いことはやめましょう。
この本を読んで、ただただ、何も考えず長時間働いていた私の30代を思い出して恥ずかしくなりました。
この本で新しいなと思ったのは、お金の生産性、時間の生産性についても書かれていた点です。
時間はともかく、お金の生産性(使ったお金でもっとも価値のあったもの)については、あまり意識したことがなかったです。
とにかく生産性の低いものは切り捨てよう
生産性について意識したら、以下のことに気づきました。それこそどうやって生産性をあげるか、「自分のアタマで考える」のです。
・自分でしかできない仕事のみをやればよい(誰かができる仕事は誰かにまかせる)
・時間を短縮できるツールは使いたい(ネットサービス、家電など)
・ツイッターなどのSNSは時間の生産性が低いのではないか?
・成長の早い子どもと遊ぶことは、時間の生産性が高い
・値段は高いけど、生産性の良いものは購入を考えるようになった
・一時的に出費はするが、本の生産性は高い
・音声入力の生産性は高い
・自分が元気に働ける時間の希少価値は高い
・自分が集中してパソコンに向かう時間の希少価値が高い
特に、自分が元気でいられる時間の希少性について気が付き、身につまされる感覚でした。
現在40代半ばの私の残りの人生は多くても40年、そのうち元気に働ける時間は20年もないでしょう。
今すでに頭や体力の衰えがはなはだしいですからね。
新しい技術についていくのも息切れします。
最近ガンで亡くなった叔母は、享年52歳でした。
私もその年齢で死ぬとなると、10年ありません。
たったそれだけの時間でなにをするのか、どこまで生産性を上げられるのか、本当に死活問題です。
まとめ
以上、現代人の必読書4冊についてのまとめでした。
参考になりましたか?
図書館で読むのもいいですが、買って何度も読み返すのがおすすめです。
最初はピンとこないことも、後から気づくことが多いかも知れません。
分散化によって市場原理が個人にまで分散し、逆に一部の市場は苛烈を極める世界です。
個人の価値を分析し、どの市場で価値を出せるか考え、できれば複数の価値を複数の市場で展開できるといいですね。